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2008年 06月 17日

メフメット2世のトゥーラ

 スルタン・メフメット2世のトゥーラ ・・・読みを確認するために自分なりにざっと書いてみた。(注)(書道としては書いていないので、こんな形ということで・・)

メフメット2世のトゥーラ_c0067690_4398100.jpg

            ↑自作*スルタンメフメット(メフメト)2世のトゥーラ

  メフメト・ビン・ムラト・ハーン・ムザッファル・ダーイマ
  ムラトの息子であり、ハーンである永遠の勝利者メフメト・・・という意味である。

ビザンチン帝国を倒した征服者(ファーティフ)であるから勝利者とあるのも納得である。
  
  *トゥーラ(トゥグラー)とは・・・アラビア語)はスルタンの署名、日本の大名の花押にあたる。


 スルタン・メフメット2世はどんな人物だったのか。少年にしてスルタンになったという経緯は書いたが、何しろ誇り高き人物で、簡単に自分を出すような人ではなかったようだ。 内なる情熱を秘めながら「、表には冷徹な面しか見せないようなところがある。
メフメット2世のトゥーラ_c0067690_657644.jpg

 また、トルコ語・アラビア語はもちろん、ギリシア語・スラブ語を話し、歴史・地理に強い関心を示した。

さて、彼の名前は各種の本にマホメット2世と書かれていたりする。塩野氏の本もそう表記されている。ヨーロッパではそう呼ばれてきたため、日本もヨーロッパ周りのマホメットが入ってきて、過去においては世界史教科書をはじめとして多くがマホメットと表記していた。

 しかし、実際はトゥーラで確認するとアラビア表記の彼の名は預言者ムハンマドと同じmhmdの子音からなり、アラビア語ではもちろんこれをムハンマドと読む。
 そして、トルコ語ではMehmedと読みをラテン文字表記する。するとメフメドと濁点がある。
それではここで書いているメフメトは何なのか。トルコ語は語尾ではにごらない読み方をするということであった。
 するとMehmedと書いて、メフメトと読むのがもっとも正しいということになる。

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*このブログでは 誰にもわかりやすいことを目指しているので、その時に一般的な書物にあらわされている言葉で紹介している。そのため歴史の話などでは全てメフメット2としてずっと紹介してきているが、正しくはこのように記す。

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by miriyun | 2008-06-17 06:37 | Comments(6)
Commented by horaice at 2008-06-17 20:47
すごいっ miriyumさんの自筆ですか??!!
きれいですね。バランスが とてもよくて。
何で書かれているのでしょうか??興味津々です。
miriyumさんのブログ・・・歴史の勉強になりますね。
落ち着いて、ゆっくり通しで熟読したいと思います。
Commented by Azuki at 2008-06-18 20:10 x
トゥーラ、流れとまとまりと色合いどれも素敵です☆
Commented by miriyun at 2008-06-20 06:34
ワ~ッ、horaiceさん、オスマン朝のスルタンの名前、かっこいいでですよね。
 文字の見やすさ中心に書いたので、ちょっと文字間のすきまがあき過ぎていてアラビア書道としてはまだまだのものですが、こんな風にいっていただけて嬉しいです。
Commented by miriyun at 2008-06-20 06:37
いや~っ、ステキな色を作品に表していらっしゃるAzukiさんに色を褒めていただけて嬉しい限りです。
 スルタンのサイン、これからも紹介していきたいと思っています。
Commented by tougei1013 at 2008-06-20 21:42 x
天かけるサンタクロースのソリのようですね
Commented by miriyun at 2008-06-21 17:16
tougei1013さん、コメントありがとうございます。
 そういえばそりのような曲線ですね~。


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