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2008年 04月 07日

『神の綱』 The Rope of God…アラビア書道作品

A Gallery of Arabic Calligraphic Works of Fuad Kouichi Honda
   ≪本田孝一氏Web作品展≫・・・ アラビア書道家・本田孝一氏の作品を紹介する特集。

『神の綱』 The Rope of God…アラビア書道作品_c0067690_2473742.jpg


Web作品No.14 
 『神の綱』 The Rope of God 
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・内容:『コーラン』 「イムラーン家の章」102節ー110節
 Holy Qur'an, Surah Al-Imran102-110 
 
中心の太字部分は「そして神の綱に皆でしっかり縋り、散り散りばらばらにならないように」(103節)という章句。

・書体:スルス体(太字部分)ディーワーニー体(太字部分以外)
・大きさ:縦190cm×横123cm 
・制作年:2005年
・材質/技法:(文字)レタリングゾル、(彩色)アクリル絵具
・所蔵:2009年、イスラムアート美術館マレーシア (Islamic Art Museum Malaysia)
・撮影:小松義夫
* (転載等は固くお断りします)   
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◆『神の綱』について   
 
 広がり感のある紫を含んだ青の帯が軽やかに展開される。ドレープをなす絹織物のようなこの作品。文字たちがさざめきながら舞い下りてくるかのようだ。そこにきゅんとしまったスルスの見事さよ!
 
 それでいてスルスも通常の作品のようにカチッと固めているわけではない。左側のアリフの連なりも、右側のなだらかなカーブもこの空間のなかで「綱」のイメージに沿って風になびくごとくあらわしているようだ。これによって画面全体に動きが感じられる。  

☆ 柔らかな印象のディーワーニー書体、
         きりっとして安定感のあるスルス書体、
       ――――この二つの書体の特色を見事に生かしきった作品といえよう。
 
                         アラビア書道に興味をもたれたらポチッとよろしくお願いします

by miriyun | 2008-04-07 02:59 | Fuad Kouichi Honda | Comments(2)
Commented by ぺいとん at 2008-04-07 06:24 x
おはようございます! 
パッと見てワー!!という作品です(形容が貧弱ですいません)。 
2つの書体がお互いに引き立て合って、遥か上を仰ぎ見ながらつかまって行きたい気持ちを表していてくれるようです。 
朝が早くなりました。 
起きた時にはこのような淡い薄紫色の空だったのに今はもう眩しくて仕方ありません。lこの綱に捕まって明るい空へ連れ戻されたみたいです。
Commented by miriyun at 2008-04-08 06:22
ぺいとんさん、風になびくようなこの作品は私も大好きな作品の一つなんです。
 互いに引き立てあって・・・、そういうのって、他の芸術でも、あるいは人間関係でも大事です。この作品を見ながらいろんな局面を乗り切っていきたいなあと思ったりしています。


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