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2008年 04月 05日

ランプと煙をどうするか?…スィナン建築探訪

 モスクといったらたくさんのモスクランプが巨大なドームから釣り下がり、明るく照らす。ことさら聖域ぶるわけではないからあえて暗くすることはない。できうる限り窓を多くして光を取込み、暗いときにはモスクランプが礼拝堂いっぱいに輝く。

☆スレイマニエ・ジャーミィ
主席建築家のスィナンはスレイマニエ大帝のためのこのジャーミィをランプで美しく飾り、昼間も夜も気持ちよく礼拝できるようにしたのは言うまでもない。
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 ミフラーブの上には、当時最高の腕を持っていたステンドグラス職人、イブラヒムの手によるステンドグラスとその前で光るモスクランプ。
 女性も非ムスリムもここに近づけないのが残念!はるか後方から無理に写した。  
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 しかし、ランプが多ければ多いほどそのオイルランプの煙によって美しいカリグラフィーもステンドグラスも大理石もすすけて汚れていくものだ。
 
 ランプの間に巣くうクモ対策(前出)していたスィナンは、ここでも一工夫している。
ミフラーブの反対側、出口の扉の上にしっかりとした円柱に支えられた回廊がある。
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 その回廊の奥にモスク全体のすすが含まれた空気が外へと流れ出ていくような排気口をつくったというのだ。
  世に豪勢さを競った建築物は枚挙にいとまがないが、完成後の使い勝手まで考えてつくったスィナンは本物の建築家だ。(当たり前だとトルコの人に叱られそうだが、改めて感嘆している)

 なお、現在は多くのモスクが電気を使っている。もちろん、モスクランプの形はそのままに耐久性のあるランプをはめ込んでいるのである。
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 ここ、スレイマニエも、じっと見ればこの通り電球がはいっている。もう、スィナンも心血を注いだモスクが汚れないか心配しないですむわけだ。

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by miriyun | 2008-04-05 14:20 | トルコ | Comments(6)
Commented by ぺいとん at 2008-04-05 22:15 x
なんてなんて綺麗なのでしょう。宝石箱みたいです! 
昔は一つ一つに油を入れていたのですか・・・たいへんな作業ですね。 
今でも電球が切れた時取り替えたるのも大変そうです~。 
 
デザインだけではなく勝手のよささ機能性もよくよく考えてのこととは恐れ入ります。 
物づくりをする人は誰もこういうことを忘れて欲しくないです。
Commented by Azuki at 2008-04-05 23:29 x
綺麗です~♪
工夫がされればされるほどよさが深まります。
たまに思うのは電球交換とか昔の油を入れるときはどうしたのかと言うことがふっと頭に浮かびます。。。すす払いのような光景かなとか^^
細かい細工のステンドグラスがまた綺麗ですね~、素敵なものを見れました^^*
Commented by miriyun at 2008-04-06 02:20
ぺいとんさん、当時オイルランプを使っていたので、点火しやすいようにランプはかなり低い位置に下げられています。でもそれでもある程度の高さがあるのでどうやってこれだけの数に点火したりしたのかを考えると大変です。
 機能性を考え、常に新しい工夫を入れ続けたという点でミマール・スィナンはやはり不世出の転載建築家だったのだろうと思うんです。
Commented by miriyun at 2008-04-06 02:33
ステンドグラス近寄って写真を撮りたかったです~(泣)。礼拝に来た人たちはひとしきり礼拝をするとカメラを出してせっせと写真を撮っていました。
 Azukisさんがおっしゃられているとおり、点火は長い柄の先に点火道具をつけていたのだろうと考えられます。
Commented by yokocan21 at 2008-04-06 06:43
うわぁ、そうだったんですね!不思議に思ってたんですよね、昔はロウソクや油のススが凄かっただろうに.....と。でもさすが天才建築家ですね、デザインだけでなく機能性もしっかりと考えているところが!
ステンドグラスが、こんなにも美しく撮れているって、凄いです。目で見ても、なかなかここまでは上手く見えないですもんねぇ。
現在、スレイマニエ・ジャーミィは改修工事中なんだそうですけど、工事が終わったらすぐさまに駆けつけて、綺麗になったジャーミィと、この素晴らしい排気口も見て来ようと思います。
Commented by miriyun at 2008-04-06 18:47
 スィナン、天才ですね。本当にすごいです。特に本格的に大型建築を始めたのは50を過ぎてからですから超人です!!
 ミマール・スィナンは耐震には絶対的な自信を持っていたようでたしかに壊れていませんが、カリグラフィーのカリフの名などは一部剥がれ落ちていました。やはり修復は必要です。いい修復がなされるといいですね。トルコの人に残された素晴らしい財産の一つだと思います。
 


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