写真でイスラーム  

mphot.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2008年 03月 16日

アヤソフィアの円形カリグラフィー額

現在のアヤソフィアが創建以来、地震の被害などに合いながらも今日も威風堂々とした姿を残しているのは奇跡に近い。キリスト教時代およびイスラーム時代のたゆまぬ修復がこの古代といってよい時代の建造物を残した。

 この壮大なる高さ54メートルのドームの元でその装飾を見ると普通のタイル装飾などでは装飾しきれない壮大さが目に付く。
 現在ここにはモスクであった名残として円形の額が8基備えられている。
ミフラーブの周囲にもカリフの名を埋め込んだところがあるが、その程度のものではこの巨大な空間を埋められない。
 1847年、アブデュルメジト1世の命により、構造的な補強が行われる。主柱に8枚の円形額が掲げられたのはこのあとである。

アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_2274573.jpg

ミフラーブの右に唯一神アッラー
アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_229355.jpg

ミフラーブの左には預言者ムハンマド
アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_2294570.jpg

さらにアッラーの右隣には初代カリフのアブー・バクル
アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_2210287.jpg

ウマル
2階回廊の人物が右に見える。比較するとこの文字が如何に大きいかわかる。
以下、ウスマーン・アリー・ハサン・フセインと続く。
アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_22111977.jpg

アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_2211554.jpg

アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_22221674.jpg

アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_22223413.jpg

これらは1859年に書家はカザスケル・ムスタファ・エフェンディによって書かれた。
これらの額は直径7.5mもあり、1つの単語としてこれだけの大きさは世界1といわれる。
彼はこのとき作られたスルタンの座のカリグラフィーも彼の手によるといわれている。

アヤソフィアの円形カリグラフィー額_c0067690_016521.jpg

 この大きさの中で、このような大きさでなければバランスが取れなかったこと、最初から設計したわけでなく後付けであるためこのような円形額が取り付けられるという形をとらざるを得なかったのだった。
                         アラビア書道に興味をもたれたらポチッとよろしくお願いします

by miriyun | 2008-03-16 23:46 | カリグラフィーを読もう | Comments(2)
Commented by ぺいとん at 2008-03-17 07:03 x
この額一つが7.5m!  
このドームは直径60メートルくらいになるのでしょうか。
う~~ん、実際にどのくらいの広さに感じるのでしょうね、国技館より大きいのかな?
Commented by miriyun at 2008-03-18 06:54
ぺいとんさん、ドーム自体は南北33m、東西31mのやや楕円なんですよ、しかし、それにさらに前後に他の部分がついているので何しろ壮大としか言いようが倍です。16せいきごろからこれを上回るものができ始めますがそれまでよりはずっと大きかったようです。国技館よりも大きいようです。
 古代の建築にかける情熱すごいですよね~


<< 1000年前からのスーク      『聖四分円(2)』The Sa... >>