写真でイスラーム  

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2008年 02月 11日

スィナンの工夫・・・スレイマニエ・ジャーミィの音響効果

 スィナンは1550年、スルタン・スレイマンの命によるジャーミィを建設しはじめた。

◆耐震性
それは3年もの間、基礎を深く掘り下げ、しっかりと基礎固めするところからはじめた。モスクとその周辺施設を建てるべき場所を6~7m掘り下げる基礎工事に3年をかけた。地震にあおうとも倒れないといえるだけのものをスィナンはつくり、その後の約500年の間に何度か地震にみまわれ、いくつモノ大規模建築が倒壊する中でスィナンのモスクは壊れなかったという。

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     ↑スレイマニエ・ジャーミィ内部。一つの広々とした空間として出来上がっている。

 
◆さて、スィナンがジャーミイの音響効果について工夫したことは何か。
                  ↓
 実は彼はこのスレイマニエ・ジャーミィに壁の間に133個もの素焼きの壷を埋め込んだという。上の写真をみてもそれがどこなのかはわからない。しかしこれによる音響効果は現在も生きている。
 イマームの声、祈りの声はもちろん、ひそやかな人々のささやく声さえ荘厳なドームの下では、よくとおるこえとなって押し寄せてくる感がある。
 必要以上に音が大きくなるわけではない。しかし、声や音が増幅されるというのだろうか。それも心地よい音として増幅されている。そのときはそれが何故なのかわからなかった。しかし133の壷と聞いてあることを思い出した。

 それは日本の伝統芸能である。能舞台や狂言舞台は松の木を背景に出入りの花道と舞台からなる。日本の伝統芸能はかなり足を使う。能も狂言も肩を揺らさないから、静の姿ばかりが印象的だが、ここぞというところではその足と謡と声が響かなければ印象は薄れてしまう。ましてやドームの下の宮殿や逆さ円錐形に高くなるローマ劇場のような座席があるわけではない。
 本格的な能舞台では観客は能舞台の外にいる。音についてはとても効率の悪いつくりをしている。
 しかし、そこは工夫上手の日本人。能舞台の床下にはいつの時代からなのかはわからないが備前焼の壷やら、素焼きの壷やらが置いてあるという。

 ☆音や声を増幅するという意味で同じ知恵を洋の東西で使っていたことになるわけだ。

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by miriyun | 2008-02-11 19:25 | トルコ | Comments(4)
Commented by Azuki at 2008-02-11 23:18 x
お写真も素敵ですが、壷というのもすごい工夫ですね~
う~んとうなってしまいました。
なんだかもう感動?でクラクラしてきました~(@。@)
日本人もすごいし、同じようなことをしていたということに感動です。

Commented by yokocan21 at 2008-02-12 19:37
ほぉ~!壁に壷ですかぁ。なるほど。能舞台の壷の話、スィナンが知っていたかもぉ。、興味があります。あ、でも能の普及時期と、スレイマニエ・ジャーミィ建設時期って、時代的にどうなんでしょうねぇ。気になりますねぇ。調べてみようかな。
このジャーミは観光客も少なくて、ゆったりと出来るところがいいです。他のジャーミに比べて、気持ちが和むんですよね。シンプルな内装も大好きです。この写真、暫く見入ってしまいました。ちょっと涙うるうるレベルに懐かしいです!
Commented by miriyun at 2008-02-13 00:13
Azukiさん、感動までしてくださってありがとうございます。書き手冥利に尽きます。
 他の国のことを調べていると、どこかで突然日本とつながったり、共通点が出てくることがあります。そういうのって、なんだかとても調べる意欲がわいてきます。
 アットマークで目がクラクラ~。いい表現してますね!
Commented by miriyun at 2008-02-13 00:23
yokocanさん、オスマンは東西の交通の要衝であるだけに古今東西の知恵はここに終結してきたともいえるでしょう。壷による音響効果・・・どこの国ではじまり、どう広がっていったのか興味あるところですね。
 スレイマニエ・・・yokocanさんにとってとても懐かしい建物なんですね。私も雰囲気はスルタンアフメットよりもこちらが好きです!


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