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2008年 02月 01日

シェフザーデ・ジャーミィ…スィナン建築探訪

オスマンを代表する不世出の建築家ミマール・スィナン(シナン)が1538年オスマンの主席建築家となった。それまでの彼の人生はイェニチェリとしての軍人であり、才を認められてからも軍事行動中の坑道・橋梁・軍船づくりを専らとしていた。
 しかし、帝国の主席建築家となるとすぐに依頼に応じてジャーミーを次々と建築し始める。
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 シェフザーデ・ジャーミィは皇太子のジャーミィということである。ベヤズィットの北にスレイマン大帝が、愛するロクセラーナとの間の長子メフメットを悼んで作らせた。
 ジャーミィを建築し始めたのが1543年、1548年には完成している。軍事建築家であったスィナンは仕事が速く、建築場所をいくつも抱え同時進行で建築を進めていく手法をとっていた。
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高さ37m、直径18mの大ドームを4つの半球ドームが支えている。この半球を支えるには巨大な柱が使われており、この方式は後に弟子がスルタンアハメット・ジャーミィをつくる時に使われる。

 装飾はあっさりとしていて、アラベスクとカリグラフィー、色も赤・黒だけである。
 大ドームの中心はもちろんだが4つのペンダンデェッフにも円形のカリグラフィーが置かれる。
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 また、塔は2本。側面の彫刻がくっきりしている。組紐型と6ポイントスターが交互にあらわれる文様がきれいだ。

◆スィナン自身はこの初期の作品に満足していない。立派なモスクだが、日々工夫を重ね新しい試みをしていく建築家スィナンにとっては習作といったところだったらしい。

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by miriyun | 2008-02-01 16:58 | トルコ | Comments(6)
Commented by ぺいとん at 2008-02-02 22:26 x
ウチのご意見番(?)にこのドームの中の写真を見てもらいました。 
「夏休みに行った所(東京ジャーミーのことです)とちょっと似てるみたいだけど字が書いていないから違うみたい。」だそうです。 
ないわけではありませんがここまで繊細だと見上げて読むのもかなり疲れそうな気がします…
Commented by miriyun at 2008-02-03 03:44
ぺいとんさん、そうですよね。こういう大ドームの文字って東京ジャーミィくらいの高さでもそのまま読むのはつらいです。写真でとてじっくり机の上で検討するようです。ましてや壮大なモスクでは誰が読むのだろうと思ってしまいます。
 でも現代人と違って当時の人はみんな目がずっとよかったのでは?という疑問もでてきました。
Commented by Azuki at 2008-02-03 17:21 x
最後の塔が、なんともいえず素敵です><満足できないとは、、、、本人に言いたいくらい素敵です。こういうの好きです。
中の文字も細かいですね。模様のように見えて実は文字ですからすごいです。私の彼は視力2.0なんですがなんだかもっとありそうなくらいすごく目がいいです。だからきっと当時の人はもっと目がよかったと思います。
Commented by miriyun at 2008-02-03 23:34
Azukiさん、やはり現代の日本人は近くばかり見て目を悪くしてしまったのでしょうか。きっと目のいい人は大ドームの文字もミニアチュールのごく小さい文字もよくみえるんでしょうね。
 2.0の目、貴重ですね。繊細な仕上げの芸術品のすみずみまでよく見えるでしょう。
 私の場合、薄暗い展示室での細かい説明書きが読めなくて困ってます。
Commented by orientlibrary at 2008-02-05 13:22
塔のレリーフがいいですね〜!好みです。ちょっとアルメニア的な印象も受けました。石の色あいもシックで、しかも色に変化をつけていてオシャレ感があるように思います。
建築物も気をつけてゆっくり見ると、いろんな発見がありますね。現地では時間が限られていることもあり意外と見られなくて、あとで写真(とくに望遠の場合)で見てスゴい!と思うことがよくあります。
Commented by miriyun at 2008-02-07 23:23
Orientさん、そういえばアルメニアの石に刻む文様に似ていますね。スィナンの配下の建築家集団にアルメニア人がいた可能性はとても強いです。建築物も工芸品もその場ではじっくり見ることは難しいです。視力の関係・見学時間の関係もあってそのときはわからないことありますね。


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