スルタンの書道道具

トプカプの銀器室には、スルタンが使っていた書道道具も展示されている。
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銀の花々に飾られた真紅のケースを開けると中にも銀の花。手前に葦ペン、奥には墨の壷が組み込まれている。
 装飾過剰とも思うが、考えてみれば、日本人も書道の箱に金蒔絵などで飾ったものだ。

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書記官がスルタン・アブドュルハミド2世に1899年に贈ったペンと銀のプレート・・・プレートに何と書いてあるのかが興味深いが展示位置が遠くてよくわからない。しかし、スルタン・アブドュルハミド2世は芸術に造形の深い人物であったから、彼にふさわしい文言を刻んであるにちがいない。

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 19世紀の書道ケース、やはりスルタンのだけあってたいへん手がこんでいる。
 ふたにピーコック(孔雀)の頭があり背後に開いた羽。あけるとふたの裏側にはばたく鳥の姿が現れる。
 手前に書道用ナイフ、その奥にハサミ、更に奥にペンがおかれている。
 墨つぼが左右にあわせて5つ。そのふたの取っ手に小さな鳥がついている。あるものは水平飛行の姿、あるものは木の枝に止まり、あるものははばたき飛び上がろうとする。それぞれ異なる姿で銀の鳥達はスルタンを楽しませる。
   
 全体像を見直してみれば、ぷっくりした孔雀のケースの下から鳥の爪がチョコンと飛び出しているのがなんともかわいい。
 遊び心のある工芸品だ。
                         ポチッと応援よろしくおねがいします
by miriyun | 2007-12-19 12:40 | トルコ | Comments(6)
Commented by ぺいとん at 2007-12-22 15:07 x
お気に入りの所をクリックするとまず青地に「写真でイスラームの」文字が出て一呼吸置いてから本文と写真が出てきます。  
今日は何かな、お、宝石箱!?と思えるほどでした。
こんなにすてきな箱にしまわれているペン先からはきっと流麗な字が書き出されてくるのでしょうね~。 
 
普通の孔雀は羽を広げたその美しさに目を奪われますがこの孔雀はお腹の中ですか! 
小さな子供達がいるなんてカンガルーみたいです~♪
Commented by Azuki at 2007-12-22 16:51 x
あぁため息がでてしまいます。素敵な道具。隅々まで抜かりのない感じが心憎いです~
Commented by asiax at 2007-12-23 00:52
私は字が下手で、普段から書くということはしないのですが、ふとしたことで万年筆にはまり、おもわずこの書道道具に釘付けになってしまいました。
いまもこうしてパソコンで文章を書きながら、ペンに触れる感触や、紙ににじむインクとか、そういうアナロジックなものを大切にしたいなあ、とおもってます。
下の大韓航空機の記事のコメントのやりとりをいつも関心を持って拝見しております。そしてこのブログの存在がいかに大きなものか実感しております。これからも目が離せなくなりました。
Commented by miriyun at 2007-12-23 05:45
ぺいとんさん、ほんとにカンガルーですわ。鳥こだわりのライティングボックスあまり鮮明ではないんですが、楽しんでいただけたようで嬉しいです。
Commented by miriyun at 2007-12-23 05:48
Azukiさん、隅々まで抜かりない・・・スルタンともなると日常品すべてが抜かりなくつくられるのかと思うと結構重いものがありますね。シンプルライフをしてみたいなんて思いもしないんでしょうね。
Commented by miriyun at 2007-12-23 06:08
asiaxさん、いかにPC時代になっても自分の手を使うものには別のよさがありますね。こういう書道道具には結構自分の好みがはっきりとで安いものですね。スルタンは気に入っていたのでしょうか。
 記事に注目していただきありがとうございます。特に矢原さんからの情報は貴重なもので、読みごたえがあります。
 


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