写真でイスラーム  

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2007年 08月 24日

宮殿の女性たち

宮殿に住む女性たちを解説するにはほとんど人形が使われている。
ふだんでも女性像は撮影が難しいのがイスラームの地域であるから、たとえ人形でもその生活スタイルがあらわされていて、写真も自由に取れるのはありがたい。

宮殿の女性たち_c0067690_8131252.jpg

  トプカプ宮殿のスルタンの私邸ハレムの領域内。この宮殿は決して広いほうではなく窓も広々というわけではないので暗い印象。
 宮廷の女性たちがここに暮らして外にはまず出ることができなかった。しかし、こういう場所は同時代に大奥というのがあるので日本人は理解しやすい。スルタンを将軍に置き換えればそのままで、江戸城大奥は将軍の私邸と考えればよい。
 スルタンはあまりにも後継者争いがあるためにスルタン逝去で次のスルタンが決まると他の兄弟は殺してしまう習慣がいつのころからかできている。それがここの歴史に重苦しさを与えている。

宮殿の女性たち_c0067690_8132589.jpg

  こちらはシリアのアゼム宮殿。オスマン朝のパシャがつくった宮殿での婦人たちの暮らしをあらわしている。窓が広く壁装飾も全体に明るい。女性たちの服装もちがってきている。

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by miriyun | 2007-08-24 08:28 | Comments(6)
Commented by ぺいとん at 2007-08-24 15:35 x
miriyunさんのところへお邪魔するきっかけとなった本にも後宮について触れていましたがスルタンの母君、皇太后の好みの影響が大きかったそうですね。 
スルタンが変わるたびに部屋部屋は改装されたそうですがどのような内装がその時代を飾っていたのでしょう。
移り変わりがもしも見られたならばどんなに心ときめくことでしょう。 
たまには趣味の悪い皇太后もいたら…楽しい想像です。
Commented by miriyun at 2007-08-25 07:11
ぺいとんさん、皇太后の力は別格だったでしょうね。ここの写真でも左は皇太后のようです。女性ばかりが住むハレムでは、住人が変わったら模様替えという方法で前の住人の影響力を消し去ったのではないでしょうか。

Commented by orientlibrary at 2007-08-25 09:22
上の写真を見ていたら、本当にそのシーンの中に自分も入り込んだような気になってきました。人形の力、すごい、、 展示室では人もいるし、意外と感情移入できないでのすが、こうやってじっと見ると、何か訴えかけてくるものがあります。それにしても、、暗いって独特な感情をもたらしますよね。環境は大きいと思うので、ハレムに流れていた「気」のベースを作っていたのでは??なんて想像してしまいました。

トプカピ展、行こうかと思うのですが、この暑さの混雑した博物館を考えると、、引いてしまいます。秋になってから、かなあ。。
Commented by Azuki at 2007-08-25 13:56 x
やはり、昔から下に座る習慣があったのですね。食事もでしょうか?むしろ、西洋の椅子に座る姿はいつからなのだろかという疑問が・・・・。
宮殿というと、西洋の雰囲気しか浮かばなかったので、とても分かりやすいですね^^
Commented by miriyun at 2007-08-25 23:53
Orientさん、じっと見てくださってありがとうございます。物だけより人が生活していた雰囲気があったほうが、よりその時代や生活を意識しやすいですね。
 トプカプ・・・ほんとに見に行くのも躊躇する暑さです。
Commented by miriyun at 2007-08-26 00:01
Azukiさん、トルコは今でも床すわりです。大きなお盆を食卓として皆で座って食べます。日本とよく似ていますね。日本の伝統の畳や床に座るけど他の部屋では椅子を使っているけどた畳のへやが落ち着く。それと同じような感じで、両方の生活が同居している・・・といったところです。


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