写真でイスラーム  

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2007年 08月 11日

エーッ、シマシマの外壁だった!?

 アヤ・ソフィアは、1453年以後にキリスト教大聖堂からイスラームのモスクに変えられた。

1, 中東は建築物転用の歴史でいっぱい! 
 前時代の建築物を次の時代の為政者が使うのは中東のように民族・国家の変遷がたびたびあるところでは、当たり前に行なわれた。石材を多用するので、柱を切り出してくるより、昔の遺跡の柱を持ってきたほうが早いわけだ。オリエントの神殿がギリシアで使われ、その後ローマ帝国の建築の一部に使われる。
 ギリシア・ローマの神殿をキリスト教徒は聖堂に転用、イスラーム勢力はそれをモスクに転用、キリスト教国は十字軍となって攻め入り、イスラームの持つ砦をキリスト教国の砦や教会にし・・・。取り返したイスラームは十字架をはずし、ミフラーブをつくり、外にはアザーンのための塔を建てる。中東の建物はほとんどがそういう歴史を経てきているから、建物を見ると歴史の話になってしまうのはそういうわけだ。。

2、アヤソフィアの外壁
① 今のアヤソフィアはミナーレが4本建っていて、
こうだけど↓
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                  元のイメージはこうだったわけだ。⇒


② 建物の外壁の色だって、実は変遷してきている。
*19世紀 スルタン・アブデュルメジドの時代・・・イタリア人建築家G.T.フォッサーティによって外壁は上から下まで黄色と赤でシマシマ塗ったらしい。
*20世紀 共和国時代には、薄黄色に塗り替えられ、長くこのままであった、
*20世紀末 赤灰色に塗られたが、キリスト教会の色であると論争となっている。
    (トルコMilliyet紙 2006.12.02および同紙の和訳より引用)

 一番驚くのは、シマシマ。白黒大理石などのシマシマはダマスカスにも多用されているが、それはモノトーンだから涼しげでいい。
 しかし、黄色と赤のシマシマはどうなんだろう。近頃、住民によって建築工事差し止めの仮処分申し立てが起きた漫画家楳図かずお氏の赤白シマシマの家の話を思い出す。アヤソフィアの赤と黄色というのは実際は渋い色だろうが、楳図氏の赤白は完全な赤白だから、精神的に周囲に与える影響はちがいそうだ。でもご近所と仲良くやっていかれるようにしていって欲しいものだ。自分だけでというのは密集地では無理なのでは・・・?実際、氏が持っている山中の別荘も赤白シマシマ外壁だが、これには文句は言われていない。だって、だれもすんでいないから・・。まあ、お互い気持ちよく過ごせるように考えていくというのが基本でしょう。

 話がそれてしまったので、元に戻そう。

 ともあれ、アヤソフィアの次の塗りなおしの時は、本来の地色に近いほうへといわれているらしい。それに実際は原色の赤や黄色ではなく落ち着いた灰色がかった色になるらしい。はたして薄い黄色か薄い赤灰色になるのか・・・一生懸命文化財保護を基に考えているんだろう。

③ 内装 
  重厚なで、歴史の重みを感ずる。巨大なドームのおかげで正方形の建物かと思い込んでしまいそうになるが、もともと長方形のバシリカで東に祭壇があったという。
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 う~ん、大きい。これを作ったビザンチン帝国も、二度とこれに近いものさえつくれなかったのだ。重厚な印象は、実は暗い事からもきている。もっと開口部があったがビザンチン時代のたび重なるドーム崩落の補修工事で開口部をなくしていったためにこのようになった。
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 ここの壁にあるモザイク(次回)が、ビザンチン美術を代表し、大きな文字がモスクとして存在したことを物語る。
 そして現在は、博物館であるので、両宗教が同居していて一向に構わない。

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by miriyun | 2007-08-11 14:01 | トルコ | Comments(6)
Commented by ぺいとん at 2007-08-11 18:42 x
ミナーレがないとこんなにも印象が異なるのですね。 
ちょっとプラネタリウムのようにも見えます。あ・・・こういうモスク知っていました♪ 
これで黄色と赤のシマシマだったら・・・一時期、ほんの一瞬のように屋根が赤い黄色い都バスが走ったことがありましたがそれと同じでさぞかし目立ってサーカスみたいだったのでは? 
イタリアのデザインや建築は斬新なものが多いですものね~。
Commented by orientlibrary at 2007-08-12 09:43
こういう大きな建造物って、写真を撮るとき、どうしたら、、と迷ってしまいます。結果、無理、、とあきらめることも。でも写真がないと思い出せないんですよね。メモ程度にでも撮っておいたほうがいいなあと最近は思っているんですが、、
だから、こういう空間の写真を見ると、いつも感心するんです。とくに自分が行ったこともあるところなら、なおさら。
miriさんのブログにお邪魔したのも、東京モスクの写真がきっかけだったと思います。あの空間、こういうふうに撮るんだ、、と感心したんですよね。
アヤソフィアは、この暗さもポイントなんだなあと、上の写真を拝見して思いました。
また、人がとても小さくて、空間の大きさをはかることができますね。
Commented by miriyun at 2007-08-12 16:35
ぺいとんさん、一般の家と同じようにモスクも壁を塗り替えるのねと気がつきましたが、こんなに思い切った色を使うとは・・・。
 大きいだけにガラット雰囲気変わるでしょうね。次の塗り替えはいつになるか分かりませんが、おそらくずっと話し合っているのだと思います。
Commented by miriyun at 2007-08-12 16:45
Orientさん、はじめてエジプトにいったとき、カメラに入りきらない大きさってあるんだなーとと気付かされました。やたらと全体像を入れようと広角レンズばかり使って撮っていたのが初期のころです。でもそうすると全体像は撮れるのですが、とてもちっぽけな印象、そしてどこに焦点があっているのかわからない、はっきり言って、何を撮ろうとしたのか全く分からない写真になっていたんです。
 最近は無理に全部を入れようとはしないで何を撮りたいかだけを考えるようになりました。
 それにしても大きすぎるところって、思考力を失わせますよね。そういうときって呆然としちゃってあまり撮っていないことが多いです。
Commented by valvane at 2007-08-14 04:16 x
赤と黄色のシマシマと聞いて、びっくりしました。派手ですね~;; だけど、ふと思いました。ひょっとしたら、渋い色合いの赤・黄シマシマじゃなくて、ド派手な赤・黄シマシマじゃなかろうか…と。赤と黄色と言えばマクドナルドですが、あれはデザインとか美的センスというものではなく、ただ単に「目立つ」ことを最重視して選んだと聞いたことがあります。その意味で言えば、アヤ・ソフィアは「大事な」祈りの場なんですから、ここにあるぞ!と、目立つ必要があった(?)かもしれません。
しかしシマシマって、私には何色であろうと「派手」な印象があります。たとえ白黒であっても、ちょっと…。バルセロナのユースホステルで、元アラブの豪商の屋敷だったところがありますが、そこがまさに、シマシマでした。そして、近所でよく見かける、某不動産会社経営のアパート群も、シマシマ…。どっちも落ち着かないです。
http://img.driver.jp/uploaded/hotel/ho_h_pc_24633-6.jpg
Commented by miriyun at 2007-08-14 17:07
valvaneさん、写真見させてもらいました。ほんとにアパートとしては白黒でもちょっと落ち着かないですね。イメージは監獄の中をイメージしてしまいそうです。
 こうしてみると、赤と黄はすごすぎる!写真が残っていそうなものですが、捜してみたいような、見たくないような・・・です。


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