2006年 07月 27日
毎日、新聞に人数が乗っているとだんだんと感覚が鈍ってくる。でも、そこをあえて数を見てみよう。 1、レバノンの人口は外務省の推計でいくと460万人(公式377万人)である。その中の50万人が家から逃げ出さなければ命が危ない状態に置かれ、避難民となった。これも難民の一つである。 遠い他国のこととして目にしていると実感がつかめない。実に人口の9分の1である。ざっと日本に当てはめてみると1300万人となる。1300人ではない。そこに万がついているのだ。これまで水害や地震で避難したような人数ではないのだ。何度も聞いているとなんでもないように感じてしまう50万人 これまで体験したことのないような人数が、家をあとにして、避難所で過ごすことになる。食糧・水・医薬品の欠如が次にやってくる困難だ。お金のある人だけが何らかの手段を手に入れにげていき、裕福でないものはいつまでも狭い避難所で暮らすことになる。 じっさい、シリアにすばやく避難できたのは自分で車を持っている富裕層だったという。ではそのほかの人々はどうしているのか。タクシー代は100倍にも値上がりして、バスさえもそれに準じた。もう避難から2週間をへた南部の人々は、北部の学校などを避難所として暮らしているが、着替えもシャワーもなく、薬もなく生活している。人工透析の人・持病を持つ人緊急に国連やNGOの救済を必要としている。 一つだけほっとしたのは、避難してきた人たちと異なる宗派の人も避難民をおなじレバノン人としてよく手助けしているということである。この気持ち・・・助け合ったり同国人であるという意識があるうちにレバノンを安全な国に戻していかないといけない。宗派・民族がまとまろうとする気持ちを投げてしまったら、完全に20年は遡ってしまうだろう・ ↑ 24日に出先でTVをみたら、次の画像が飛び込んできた。(BBC映像より引用) 珍しく現地の爆撃されたところを映し出していた。このビルの破壊は以前の状態に一気に戻してしまった。レバノン人はこれでもう10年は元の状態に戻せないと嘆いていた。BBCの映像で、国連がこの状態からすると戦争犯罪ではないか・・・という意見を載せていた。 しかし、それを追求することもできぬうちに25日には、国連の兵士4名が爆撃目標から外すように要請したのも関わらず空爆で亡くなってしまった。 国務長官がきたって、答えは決まっていたし、ローマの会議もすべて大国の拒否にあうために肝心な停戦に入れないというわけだ。 そうしている間に生活の背景を失った難民が刻々と増えていく。 *追記:7月30日の新聞によると、国内避難民の数は70万人に及んでいる。
by miriyun
| 2006-07-27 23:11
| レバノン
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Comments(2)
48時間空爆停止する・・・って言ってたけれど、道路は破壊されて通れないし、ガソリンだって陸海路を封鎖されて何週間も経ってなくなってるし、どうやって避難すればいいのでしょうね。でも空爆開始されたら、逃げなかったあなた達が悪いって言われちゃうのでしょうね。。。
今回の空爆は、もうずっと前から準備されてたって報道されましたね。 今週の『TIME』誌ご覧になられましたか?レバノンが瓦礫の山になってる写真が掲載されてましたね。それを見た知人のレバノン人はショックを隠しきれないようでした。。。 この結果が計画的だったって言うのは、本当に気分が悪くなりました。 PS。gooブログを閉じることにしました。リンクありがとうございました。 中東のことだけ細々と別ですがブログを続けていこうと思いますので、『写真でイスラーム』は引き続きお気に入りに登録させていただいて良いですか?
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miriyun at 2006-08-04 21:26
suusuuさん、ブログ閉じちゃうんですか、またhpを見させていただきますね。これJからもどうぞ世P炉しくお願いします。
レバノンの情勢、目を覆いたくなるものがあります。すusuu産のように親しい人を持てば、こんな争いが減っていくと思いますのに、ざんねんでなりません。 |
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