写真でイスラーム  

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2005年 11月 15日

シリアのCBR活動の自立に向けて

 相変わらず時系列と関連なく、イスラームの人々のもとへ、そして日本の中へ、心が癒しを求めると砂漠へと行きつ戻りつしながら書いている。
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 シリアの青年たちの活動している場所はほかにもあった。
別の村の集会所に行くと、やはりCBRの中間発表に向けてダンスや歌の練習に励む子どもたちとボランティアの先生たちがいた。説明もなく突然見させてもらったのだが、突然の来訪者に臆することもなく両手を精一杯伸ばして生き生きした目で活動する様子が印象的だった。

シリアのCBR活動の自立に向けて_c0067690_1834329.jpg

 




 また、廊下を行き来する人たち、JICAのプロジェクトチームの人たちはもちろんのこと、健常者も障害者・ボランティアの先生・村人もだれもが活気にあふれた歩き方をしているのをみて、これはすごいと思った。

 日本の人が来て何かやってくれているという雰囲気でなく、自分たちが参加してやっているという活気が肌に感じられるのだ。
 これが、専門家(今はボスと呼ばれているとこの間、聞いた)のいわれたことだったのだと思い当たる。

   JICAは、今変わろうとしている。2003年10月に緒方貞子氏が理事長に就任し、早速内に秘めていた援助哲学ともいうべき「人間の安全保障の視点」「現場重視」などにもとづくJICA改革プランを打ち出し、実行に移している。そのなかで「People」「Community」という視点をもって開発援助を行うべきで、住民の意見を十分に聞いて海外プロジェクトを一緒に作っていく。かつ自立をめざし、地元の人によって継続運営できる組織・人づくりをしなくてはならないと言っている。(出典:2004年8月 国際開発ジャーナル)
 
 CBRプロジェクトも上記の考え方によって住民のコミュニティーを揺り動かし、自立した活動になるような方向を目指している。無償のボランティアによって始めたために、有償であるよりずっと純粋な活動になり、活動するほうも受け入れるほうも理解しやすい形で進んでいる。
 
 なにより、障害のあるこどもたちの目が輝いていたことがその成果を現していた。ただし、今頑張っている女性は結婚してもそのボランティアを続けられるのだろうか、また、今現在収入があるのだろうかという点が気になる。また、今後の障害者の生活と村人の変化、障害児教育が学校教育に組み込まれる可能性が出てくるのか、継続して経過を見守っていきたいと考えたのである。
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by miriyun | 2005-11-15 18:18 | シリア | Comments(0)


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