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2005年 11月 13日

上位蜃気楼・・・チュニジア・太陽がのぼる連続写真

 そもそも上位蜃気楼とは何なのか?  
物理が苦手な私は前述の2つのHPをはじめ、多くのHPを読みまくった。
 
 まず、光はより密度の高い(*気温が低いほうが密度が大きい)方へ曲がる――ということが基本だとわかったが、この「光の屈折」の原理から知らない自分はかなりてこずった。最近ようやくおぼろげにわかってきたが、これって理系の人には常識なのかもしれない。
 トホホッ!

 魚津埋没林博物館琵琶湖の蜃気楼情報の先生に説明していただいたことをまとめると次のようになる。
上位蜃気楼とは――
  地面や水面付近が冷たく、上空が暖かい空気があるという状態=上暖下冷の時に生ずる蜃気楼である。
 このような気温逆転層がある場合、物体の光がまっすぐではなく、より密度の大きいほう、つまり温度の低いほうへ進路を変える。そうすると光は上に向かって弧を描いて見ている人に届く。元の物体の上に変化した像が見えたり、浮き上がったり、いくつか重なったり縮んだりしてみえる。この蜃気楼はファタ モルガーナ(fata morgana)という現象といえる。
 次にこのときの連続して撮った太陽像を並べてみる。 
上位蜃気楼・・・チュニジア・太陽がのぼる連続写真_c0067690_1729072.jpg

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 ②や③については太陽の形が変形した原因は気温逆転層ができていたことで、その空気の境目あたりで鏡餅のようなたんこぶのような像変化をしていて、これが上位蜃気楼なのだとの解説をいただいた。 

 じっさい、この日の昼間の気温は厳密な測り方ではないが50度。そして、夜間は20度近くまで下がっていた。当然地表近くは低い温度になっている。そこへ朝とはいえ強烈な太陽の光が入りだす。確かに空気の複雑な層が出来る条件があった。
上位蜃気楼・・・チュニジア・太陽がのぼる連続写真_c0067690_17302445.jpg

         
  また、④や⑤の太陽は卵型であるだけでなく、大きくした写真で見ると四角張ったりしているところもあり、④の太陽の中ほどの位置に微妙な空気層があるらしい。

 なお、緑色の円は太陽の形がどれだけ真円とちがいがあるかを見やすくするために入れてある。また、通常でも太陽は地平線近くでは微妙に扁平になるようだが、それについては素敵なHPこよみのページをみつけた。そこでは、大気がある場合とない場合の太陽のひしゃげ方シミュレーションがあり、とてもわかりやすく、一目見れば納得してしまう。これが自分の写真でいうと⑤⑥にあたるのではないかと、とても興味深かった。

 なにしろ、知らないことばかりの中で、はるか遠くの人、専門知識を持つ人、海外の人などインターネット時代ならではの恩恵を受けて、以前には決してたどり着けないであろう人と知識とにめぐり合うことができる――素晴らしき哉!!

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by miriyun | 2005-11-13 16:35 | 自然(砂漠・ラクダ・蜃気楼) | Comments(0)


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