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2017年 05月 16日

ラテライトと煉瓦と

1.雨が降ると・・

雨が降るとこれを思い出す。
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                ↑アンコールワットの周囲
雨季なので、水たまりはどこにでもあるが、場所によってはこのようなこい赤土色の水たまりになる。スニーカーもこの色のところではしっかり色が残ってしまう。


2.ラテライト
 現在の分類ではラトソルというが、ここでは記憶にしっかりと入り込んでしまっているラテライトと書かせてもらう。

 世界の土壌にはいろいろな種類があるが、世界の三分の一ともいわれるラテライトは世界各地で目にする。インドシナ半島やインドももちろんラテライトが多いところとなっている。

 風化分解作用が激しく岩石中のケイ酸は水に溶けて流失するのに対して,鉄やアルミニウムは溶解流失しないでそこに集積し,鉄やアルミニウムの含水鉱物に富む土壌 (ラテライト) がつくられ、赤い色は酸化した鉄分の色らしい。

3、ラテライトの語源と土の性質 

ラテン語でレンガをlateresというが、このラテン語が語源だという。
なぜなら、ラテライトは日干し煉瓦になる。
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                  カンボジア・プレループのレンガ積み

カンボジアの巨大遺跡の多くが砂岩とラテライトから作る日干し煉瓦からなる。

なぜなら、ラテライトには雨にさらされ極めて流動的な面もありながら、ひとたび徹底的に乾燥させると強固なかたまりとなって、再び雨にさらされてももう水に浸食されにくいという特色を持つからだ。

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こちらはインド。道端のあちらこちらで日干しレンガをつくっている様子が見られたが、これはラテライトからのレンガ。

このように干すだけで強固な建築材料になるラテライトの性質を古代からうまく使ったのだった。
これまで中東各地で日干し煉瓦を見てきたが、それは雨がめったに降らない砂漠やステップ地帯であるから使えるものと思い込んでいた。雨の多いところでは焼成煉瓦でないと無理だろうと思っていたのだが、焼成すれば森林の樹木などいくらあっても足りなくなるし、煉瓦の値段も高くなって庶民には手が届かなくなる。

 そう考えると、ラテライト煉瓦が遺跡にも民家にも使われた理由がよくわかってくる。


4.農業には・・

 では農業にはどうなのだろうか。
カンボジアの広い大地を高いところから見下ろすと圧倒的な未使用な平原が見渡せる。
道沿いの風景も見ながら、一部や田畑に利用はされているが、未使用な土地がまだまだあるように見受けられる。
 これらの土地はもともと酸性で栄養分が少ない土であるが、それでも肥料などの工夫で何とかなるのではないかと思っていた。

 しかし、先ほどのラテライトの乾燥すると固まるという性質が農業をじゃますることが見えてくる。雨季はともかく乾季には土の表面が乾燥して固まる。

   「いったん固まると強固」

つまり、土の表面だけ固まると水が浸透しないので水やりしても植物にはなかなか届かないということになる。重機などない手作業の地域で開墾してもこの土が手ごわい相手となるのだ。

 モンスーン地域の赤い土~
これまで何気なく見てきたが、雨が多くても厳しい農業事情の一端に関係していたと改めて思い知らされた。


                                      
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by miriyun | 2017-05-16 07:00 | Comments(0)


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