練習風景とラクリモーサ初演…XOI(2)

1.シェイリーンの振付け
  高橋大輔はシェイリーン・ボーンの振付けが気に入っている。
フレンズオンアイスなどでフィナーレの振付けをシェイリーンが行うとそのフィナーレに最初から参加したい、踊りたいという。初めて依頼した試合用プログラムは「マンボ」、これで成功し、しばらくしてFP「道化師」の振付けをしてくれた。「マンボ」のはじけきる高難度のステップの連続に対して、「道化師」は重厚で、おおきな動きの別の意味で高難度のステップで最後にそのオペラの中の激情をあらわしていく。
 シェイリーン自身が似たような振付に固定化しない日々進化する人である。

 2012.12.23の全日本で高橋大輔がこれ以上ない完成度で「道化師」を演じとおした。素晴らしいプログラムをつくったシェイリーンに日本からも賛辞が届いた。
そのとき、シェイリーンのfacebook上での返事が次の言葉だった。

「I love sharing the ice with Daisuke,
and always look forward to creating for him.
  私はダイスケ と氷上にいるのが好きです。
   そして、いつも彼 のために振付をしたいと思ってい ます。(意訳)」

◆そう言っていたシェイリーンが、留学中の大輔さんに依頼されて、さらに新しいダイスケ・ワールドを展開する振付けを用意した。

 シェイちゃん、やってくれた!
ほんとうに全く演じたことのない曲を用意してくれたのだった。
 現代音楽作曲家のを編集したものらしい。だから、TVに出たキャプションの Mothertongue (ニコ・マーリー作曲)というアルバムの一部であるし、中盤からのラクリモーサ(Lacrimosa)もあるし、
大輔さん自らが言われるところの「Day of Tears」ともいう。どの名前で定着するのかわからないが、ひとまずラクリモーサで表わし、必要なら修正していくこととしよう。

◆高橋大輔は同じようなものには飽き足らない。昨年アップテンポなキャラバンで観客をなぎ倒していった。今年はもうジャズではないだろう。ギター?フラメンコの世界は興味持っていると見たが、まだだろう。宮本賢二先生の夢、音なしの振付けはいつかやりとしたら賢二先生に頼むだろう。
 踊る曲の世界を常に広げてきた大輔さんの今年選んだのは何か?まるで現役の選手のSP発表のような気持ちで待っていた。


2.練習風景
 長いこと書くのをお休みしていたので、誰もが知っているこれも順を追って出させていただく。
  高橋大輔さんの練習風景がアップされた。XOIが始まる2日前に出されていた練習動画。
この中に、新しい演目の練習の様子が入っている。


 体力の戻りもまだまだといい、氷にのれば足がつり、確かに大変なところからショーまでの道のりなのだった。

3.新プログラム初演

 らくたぶドーム(もとなみはやドーム)に行ったのは広いリンクで滑るのが見たかったからだ。

 大輔さんの初演。
 最初の音のざわめきから、普通のフィギュアスケートに用いられるような曲でないとわかる。
衣装の風で舞い上がり、巻きつきなびく様に圧倒されているうちに終えてしまった。
なんだか、何か経験したことのないような風に翻弄されているうちに終わってしまったみたいで、会場全体があっけにとられたような感じだった。
 2度目に見たときは衣装に左右されずに演技に集中。
う~ん、もう一回目とは異なる深化をしている・・・・。

そんなことは重々わかっている。一回ごとに進化する様子はずっと見させてもらっている。
だから絶対にあげてくるとは予想していながら昼の部から夜の部になるだけで実際深まり、観客の巻き込み度がかわっていた。

ファンの間では、2日目頃にはすでに、曲目はラクリモーサではないかとささやかれていたが、曲名がわかっても、今までのスケートの滑りやすい曲ともわかりやすい曲ともいえない。

◆XOI2015 Daisuke TAKAHASHI Mothertongue
動画主様、感謝してお借りします。


 なんという難解な演目を完成させていったのだろう。
ジャンプは一つだけだが、他の人がまねしたくてもできないようなところが随所にみられる。

氷の上の舞踏家の誕生・・・そんな言葉が頭に思い浮かんだ。

                                                一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   

                                                                  
人気ブログランキングへ
by miriyun | 2015-12-30 05:57 | Comments(4)
Commented by shuklm at 2015-12-30 10:29
また凄いものを見せていただきました!
なんというか…自分としては、「In the garden of the soul」やビョークのEXナンバー以来の、見たこともない世界でした。
シェイリーンの創造性とともに、それを引き出す髙橋大輔という稀代のアーティストの凄さを改めて実感させられますね。
本当に、シーズン最初の試合の新SPを息を呑んで見ていた時のような気分になりました。
なにより、帰って来てくれてよかった。
氷の上でウォーミングアップしている様子を見ているだけで結構ウルウル来てしまいました(笑)
記事UP有難うございます!
Commented by miriyun at 2016-01-01 15:50
shuklmさん、ビョークやVASを初めて見たときのようなドキッとするものを
また感じさせてくれる。
引退とか関係なくこの人の目指すところ、行き着くところは果てがないのでしょうが
ずっと見つめていきたいです。
Commented by hinagesi-k at 2016-01-01 22:03
久氏ぶりに堪能させていただきました。回転の多さを競って居るのを見て居ると、
審査員のレベルに点数を付けたくなって居ましたから、心地よい滑りが心にしみました。
Commented by miriyun at 2016-01-02 08:51
谷間のゆりさん、そうなんですよね。
なんという心地よい滑りなんでしょう。練習でさえずっと見ていられる。
それは滑りそのものが極上で、あのかたくて冷たくて触れると痛い氷が
まるで絹に接しているかのように滑るのを見るのは眼福です!


<< 詳細ラクリモーサⅠ XOI(3... 幸せな気持ちになれるところへ・... >>