エッジワークの話…高橋大輔

1.エッジの話     
 スケートのブレードという靴の下の金属の刃は一見、一枚の金属板のようでいてそうではない。フィギュアのブレードの先端は右のエッジと左のエッジに分かれている。

フィギュアでは右に体重をかけると左エッジが浮いて体勢は斜めになり不安定になるが、スピードは確実に速くなる。何しろ摩擦が少ないのだから。
 速く美しい動きになる。こういう状態がエッジが深いというのだ。


2.求められるエッジが深いスケート 
 フィギュアスケート界ではエッジが深いことが求められている。同じ要素を演じたとしてもエッジが深く演じられたならそれは高く評価される。そしてまたスピードが出る。スピードが出ればジャンプも飛びやすくなる。

 高橋大輔もあまり漕ぐことをしない。ステップをしているうちにスピードアップしている。2011年のGシリーズカナダ大会の解説者は、練習中の高橋大輔を見ながら、「高橋選手は数歩で時速15kmになる」と紹介していた。

 エッジが深い演技を見せられると、審査員はウォ!!となる。それだけで実力者とわかる。もちろん点もつく。
高橋大輔の2010年の「道」の一コマを見てみよう。最後のステップシークエンスの一瞬、
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    TVの国際配信の映像とは反対側からの画像。
すごいスピードで一直線に動きながら宙へ飛び上がって数後に難しいステップを次々と踏んでいく。その中でこんなに傾きながらも力強く、しかも感情を込めたステップを、ラ・ストラーダの曲にぴたりと合わせて踏んでいた。

こういった力を見て、ジャッジもスケーターも絶賛していたのだと今はわかる。(当時は自分はそこまでわかってはいなかった)


3.今季のSPの変更
NHKの「アスリートの魂」をご覧になった方が多いだろう。あの中ですでに既出のこともあったが、
SPの変更について、なぜ、モロゾフが変更を進めたのか、コーチや高橋もそうしたいと思ったのかが出てきた。

 SPの華麗なステップ観客からはほんとに盛り上がる素敵なステップであったが、レベル4がとりにくかった。高橋の良さを出すプログラムに変更、これも経験として断行したということだ。
 そして、エッジの深さを際立たせる振付をモロゾフがしていた。
素人の自分は「タン!」という音のときの手の動きを主に楽しんでいたが、実は足元が重要だった。
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振付けながらモロゾフが特に緩急のつけ方を注意している。すべて速ければいいのではない。最初から速いと速さを感じないものだ。スピンも最初ゆっくり回り始めて次第にスピードを高めた方が好印象になる。ステップもエッジ捌きを見せてから速いテンポになっていった方がスピード感を感じるのだ。

では、その足元に注目してみよう。
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常に難しいステップを気持ちよく滑っている。
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 この傾きとスピード・・・モロゾフが目指すところがわかる。
 4CCではまだこのプログラムを2週間しかやっていないということで練習不足と初披露の緊張感まだとこなれていなかったが、それでもステップでレベル4を取り、一応の成果は出たのだった。

4.KISS&CRYという雑誌
 KISS&CRYという雑誌を昨日見つけた。なんといっても専門誌より大きな大輔さんの写真でめだった。TVガイド臨時増刊と書いてあったので、グラビア写真が5~6ページであとはTV番組表だろうと思って買った。
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 読んでみて驚く。表紙と表紙裏が高橋大輔、裏表紙とその前が羽生くん。そして高橋大輔のページが美しい写真満載で23ページも続く。羽生くんも23ページ。そして無良くんが6ページ、本田武史さんのインタビューと世界選手権有力者について8ページ、公告なしの隅々まで写真で充実の1冊だった。WFSなどの本に飽き足らない気持ちでいたので、ここの編集者に感謝である。
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 その中にも、エッジの深さの一端が表れていた。

5.樹下のシルエット
4CCの直前会場のそばで練習する大輔さん。これはエッジは関係ないおまけ画像。
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思いを込めて練習しているのが、シルエットからだけでも伝わってくる・・・・。

 
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by miriyun | 2013-03-07 06:50 | Comments(2)
Commented by 宵待ち草 at 2013-03-08 22:32 x
こんばんわ~

4CCの大阪で、月光を初めてコンペで見てきました。
会場で見た人、テレビで見た人・・・会場でいろいろ、生の声を
聞くことが出来ました。

この練習期間が2週間しかなかったと、
靴を変えて間がなかったことなど、あとで知ったのですが・・・

会場では曲の中に包みこまれるような、
その中からあふれるような、
大輔さんのスケートを感じられず(ジャンプの失敗とか関係なく)
気持ちがシクシクしていました。
(テレビ観戦の方には良かったという方が多かったようで・・・)

そう、今は滑り込みも出来ているのでは、と思うと
世選・・・ドキドキしてきます!
Commented by miriyun at 2013-03-09 11:15
宵待ち草さん、大阪にいって応援されていたのですね。
会場での重い空気感が想像できます。
でもこの1戦にかけているわけでなくオリンピックへの一歩ととらえているのがいいですね。
SPとFS両方だっただけに厳しかったですね。靴も変えたところだったのですか。
頻繁に変えるのでほんとに靴の悩みは尽きないものです。
でも
オチの後は上るしかないので、気持ちも新たにできるでしょうと世界選手権が楽しみです。


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