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2013年 01月 29日

ソチ閑話3題

                              *中ほどに追記あり

1、ソチへ
高橋大輔は今年の抱負をと求められて、アクリルボードに一言、ソチと大きく書いて名を入れた。
そう、2013年は世界選手権で国ごとに出場選手数を決める枠取りもかかるし、そのあとにはいよいよ新しいプログラムでそのまま2014年2月のオリンピックになだれ込むのだ。
選手にとって今年は2014年2月までつづく長く厳しい1年なのだ。

また、高橋がソチで引退と表明とニュースになったが、新聞やwebで若干表現が異なるのが気になった。一部の新聞は今の時点ではというところまで表現していたが、多くのメディアは引退!と決め切っていた。
動画でその場面を確認すると、
  今のところ、ソチで引退するという気持ちで----というニュアンスだった。

こういう問題は微妙。その時になって見なければわからない。現にバンクーバーのあとは日本での世界選手権までと思っていた高橋大輔がそのあと、幾多の傑作プロを振付師とともにつむぎだし、そして完成させていっている。バンクーバーで3位、世界選手権でチャンピオンになっても決してそれで満足していなかった高橋は3回転半ー2回転だった演技途中での見せ場を、昨年は3回転半ー3回転まで上げるとともにクワドを跳べるように着々とレベルアップをしていきとうとう、2008年のケガ前のレベルまで戻したうえ、スピンやステップがこれまで以上のレベルになっている。技術的にも芸術的にもかってないレベルにまで引き上げている。
  後輩たちの追い上げにも、もう必死でついていっていると率直な弁、そうやって率直に認めている時って、当然それで負けたではなく、闘志を燃やしているということであって頼もしくもある。


◆人生の深まりと苦難は演技の上での表現力をこれまでにないところまで高めた。高橋大輔の怪我との戦いを乗り越えて技術的に向上させるため目標を定めて頑張る姿、スケートを愛し、観客を巻き込むことを楽しむ姿は類まれなものだ。(プルシェンコもしかりだ。)
 体力的にも衰えどころか、プログラムの最後まで速さと力と情感を持続している。
 培った技術はどの一瞬を見ても美しい演技であるし・・・、これはフィギュアスケート界シングルの年齢を考えるうえで大きな変革に見える。

 だから、高橋大輔も実際に決めるのはソチが終わってからでいい。状況や人の気持ちなんてその時になってしまわなければわからないのだから。(鈴木明子も昨日発表の織田信成選手の引退表明だってその時にまだ燃える気持ちがあったらつづければいいと思う。)

◆だが、高橋の気持ちとしては、ソチをモチベーションとしてやっているので、そのためにはもうそこまでと区切りたいのだろう。
 チーム高橋の食事会の中で歌子先生が引退するとこんな緊張感はもう味わえない。いったん引退して戻ってくる人も多い・・・というと、
高橋は、「僕は戻んないよ、もどろうなんて思わないほど思いっきりやりたい」と、ソチへの思いを口にした。

 あぁ、こうした何気ないおしゃべりに中でチーム高橋の人たちは高橋の思いを感じあい、一つの方向へと力を合わせていくんだろうなと思った。

 2012年はほとんど休みがなかった。
 2013は尚更、大変だろうとは思う。 以前にもまして精進していたのであろうことは頬のこけぐあいからも心配される。
だが素晴らしいチームがついているのだから
ファンは高橋選手の、弱点をそのままにしない前向きな姿勢、
     守らず戦う姿勢を讃え
             ・・・・心から応援していきたい。




2、雑誌が届いた  
全日本で 高橋大輔が演技に入り込んでいてその眼差しの強さに圧倒されたが、GPFでもうこんな目をしていたのかと指摘されたかのような表紙に惹かれてしまった.

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それで思わず買ってしまった雑誌、インターナショナル フィギュアスケーティングが届いた。

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高橋大輔がファイナルの最終対決に勝利と書かれたページ冒頭に、奥に黒海と緑の街並が写っていた。これこそが温暖なソチのようすだった。ヤシの木もある街並なのだ。
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そして反対側には建設中の建物の背後に低い山、そしてその先にはそそり立つ雪をかぶった山が連なる。
こちらはそのままスキー会場になる山々が迫っている。

 このオリンピック開催地であるソチでよい演技と4回転の成功をして足跡を残したことは大きな自信になったであろう。

 2012年はソチで開かれるGPFを目標にやってきて、これまで以上に苦戦し、優勝なしで乗り込んできた。しかし、ついにGPFで優勝することでまた日本男子としての足跡を加えた。

≪追記≫
◆この外国の雑誌でどのように取り上げているのだろうか。(意訳です(^-^;) )
 高橋大輔はショートプログラムでリードした。彼のアップビートのロックンロールのパフォーマンスは群衆に火をつけた。日本のスーパースターは言った。「今シーズンの(ショート)競技で最初のクアドを着氷できたのはハイライトだった。しかし、私のケガの後、クワドの正確さは改善されたが、まだ信頼に足りない」と彼は説明した。

 フリースケートにいかに備えているかを彼に尋ねると、高橋は地に足の着いた態度で答えた。「今日は今日、明日は明日、違う日だ。しかし、今、自分の頭のなかではいいイメージがある。」
 レオンカバッロのパリアッチ(道化師)の最初の音符から、高橋はコントロールしていた。フリースケートの技術的挑戦なしのあいだ(ステップ・スピンなどのことか)、力強い音楽の彼の解釈は実に魅惑的だった。

 高橋は日本人男子初のグランプリファイナルのタイトルを勝ち取った。

しかし、彼は満足していない(さらに、自分の改善すべき点などが続く・・・・)

◆これを読んでいて、やはり日本向けにも外国向けにも同じように自分を冷静に見つめ喜びに浸ってはいないで(勝ったときの一瞬は浸るが)次に向かって歩みだすのがわかる。
 なお、よい出来のSPの後のインタビューでの印象を、「地に足の着いた態度で~」と記者はわざわざ書いている。
 また、フリーについては「最初の音符からコントロールしていた」と書いた表現に、よくぞ高橋像をきちんと捉えてくれたものだと感じた。



3.ソチのアイスバーグ・スケーティング・パレス(Iceberg Skating Palace)

ソチのアイスバーグ・スケーティング・パレスを経験したことに対して高橋は天井が高くてよかった青いリンクだった。氷の感触は嫌いでないという。


 この点については荒川静香が言っていた。
高橋選手の言う「天井が高い」は、高橋大輔の演技スタイルの中でポーズを決めるにあたって天井が低い会場だと胸を張って上を見て、堂々と両手を広げると、観客のいない方を向かなければならない。だから、ソチのような天井も高く観客が上の方までいて大きな演技が映える会場が高橋大輔にとってのいい会場なのだと、オリンピックスケーターならではの解説があった。

 そういえば、さいたまアリーナのとんでもなく大きい会場で初登場の道化師はのびのびと滑って決めポーズもよかった。ソチも高い位置まで観客席があって照明も明るく、うわ~っという歓声とともに熱気は上に向かってエネルギー放出する感じがある。
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 さらに高橋は色についても言及していた。「アイスバーグ・スケーティング・パレスは青のイメージ」。あらかじめこうした様子を見たことで、青のイメージの会場に対して衣装をどうするか考えるもとになるというのだ。

 バンクーバーの会場をおもいだした。あの会場はフェンスに特徴があった。普通なら企業の宣伝ばかりの白いフェンスが黄緑と緑を中心としたうねる文様で覆われていた。
 そこに高橋のベルベット風の黒地に金のスパンコール・大きな赤の花のカットワークの「eye」の衣装は誰よりも映えていた。あの衣装は高橋のイメージでつくった衣装(もちろんデザイン画のかきおこしは衣装さんだろうが)だと宮本賢二さんが言っていた。「道」ではもとの衣装もよいが柔らかさが欲しいと高橋の要望でできた白黒チェックシャツに青と赤を使った衣装だった。

 だから、忙しい練習の合間で、高橋本人も衣装まで考えたり、チームにはかったりしていくのだろうと想像する楽しみも出てくる。
やはり、現地を見ての感じ方も音楽・衣装・髪型までのトータルデザインも高橋の感性の中で統合されていくのかもしれない。

あぁ、この12000人の観客を収容する青いリンクにどんな衣装でどんな音楽で高橋大輔は演ずるのだろうか。それが道化師でないのは残念な気がするが、毎年新しいプログラムに挑戦する高橋大輔はまた新しい曲を生かしたプログラムをひっさげて満員のこのリンクで大きく舞うのを今から楽しみでならない。
その思いをフランスのアルバンさんとともに解説していたアナウンサーはGPFで高橋の演技が終わったところで、このソチでのオリンピックが楽しみでカレンダーをガンガンめくってしまいたいと表現していたっけ---!
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by miriyun | 2013-01-29 22:48 | Comments(7)
Commented by tsurukame_ko at 2013-01-30 01:17
ソチまで、息を詰めて見守ります。
どうかどうか、、、と、祈るような気持ち。
miriyunさんの記事に、わたしまで励まされました。ありがとうございます。
わたしも心から応援します。
Commented by キク at 2013-01-30 20:47 x
素敵だなあ!と感心した記事は必ず印刷してファイリングしてあるのですが、こちらのブログの印刷率は、とても高いんですよ。今回も良かったです。歌舞伎の方って、歌舞く(役に成りきる、乗り移る)ために隈取りをしますよね。よさこいでも、何か人でないものになるかのように独特の化粧を施し、様々な衣装を身に付けます。大ちゃんも、髪型、衣装全てにこだわり、何かに憑依されたかのように演じますね。根っからの表現者だなあ!と思います。そういうところも素敵ですね。
Commented by miriyun at 2013-02-02 10:00
tsurukame_koさん、これからの一年間が楽しみでなりませんね。
祈るような気持ち・・・わかります。私もそうです。
ほんとに書きたいことがいっぱい出てきてしまう人物であり、プログラムなのですが、
時間がないのでたまにまとめて書かせてもらっています。
Commented by miriyun at 2013-02-03 00:58
キクさん、拙文を読んでいただき嬉しいです。
ヘアスタイル・衣装、そして表情や雰囲気までもトータルなんですよね。
年々新しいものを身につけてくるし、技術的にも一切妥協しないので
飽きるなんて言葉はこの人には当てはまりませんね。
Commented by de-momo at 2013-02-04 09:36 x
はじめまして。いつも楽しみに読ませていただいております。
miriyun様の表現する高橋大輔選手に出会ったのは、「世界に認められたるもの・・・」でした。まるで美術館で出会う名画、はたまた図書館で見つけ出した古書にワクワクするような感じで引き込まれました。私にとっては異国の幻想的なイスラームや世界各国の写真や記事と相まって、高橋大輔選手が芸術そのもの感が増してくるようで、大変嬉しいです。
高橋大輔選手の作り出す作品も後3作品。滑り込むごとに深みを増す演技もあと1年だと思うととても寂しさが込み上げてきます。ソチで彼の努力が最高の形で花開くよう祈るばかりです。
Commented by miriyun at 2013-02-10 16:08
de-momoさん、ようこそ!
世界に認められたるものからお読みいただいているんですね。
ありがとうございます。
動くアートとして注目したので年を経るごとにますます
芸術性が高まる演技から目が離せなくなりました。
ほんとにあと1シーズンだけなんですね〜!
でも、3曲と思っていたところに「月光」が加わりましたね。
いつも先へ先へと歩む高橋選手を応援し続けます。^_^
Commented by れい at 2014-02-01 08:58 x
ソチの写真、とてもステキだったので、私のホームページ「音楽療法のヒント!」で使わせていただきました。
会員限定のページですが、音楽療法で「ソチ」をテーマに記事を書きましたが、イメージが伝わるかな、と思いまして・・
ありがとうございます!


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