写真でイスラーム  

mphot.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2012年 06月 16日

高橋大輔*モロゾフとソチへ

1.モロゾフ、大輔に呼びかけ  

この時期、オフシーズンだが、アッと驚く新作エキシビジョンや新しい振付師の話など話題が驚きと期待とをもって語られる時期なので、そろそろ、次の振り付けの話があるはずと思っていた。

そこへ、横浜のドリーム・オン・アイスの後に高橋大輔選手とモロゾフとが会見というニュースが飛び込んできた。
 以前に書いたように、英語を話したい。話せるようになったら誰と話したい?という荒川静香さんとの会話の中でニコライといった。
 この前にニコライからの打診があって、悩みながらこうもらしたのか。それとも、ニコライと話してみたいといった後にニコライがオファーする気になったのか、時系列を後日確認してみたい。
 

c0067690_1339148.jpg


c0067690_13391745.jpg

 まあ、可能性はあるとは思ってはいた。3期も続けたうえ、今季プルシェンコのSP/FPを振付するカメレンゴさんは今季はないと思っていたが、こうはっきりとソチを目指すという言い方でモロゾフとチームを組むとは・・・。
 いまや、高橋大輔と組みたい振付師はいくらでもいるだろう。同じ曲を振付けても、自らより高度により官能的により繊細に演じてしまい、その演目を名振付としてしまう。
 まさに、『振付師にとって夢のような存在(パスクァーレ・カメレンゴ氏の言葉)』なのだ。

2.高橋とモロゾフ*これまでの流れ

① 2006年から2008年にかけて師事。テクニカルコーチ長光。そして、振り付けとコーチ、モロゾフで名作の演目を生み出してくるとともに、気弱で自己評価の低すぎた高橋に自信を持たせた。またエネルギッシュは振付を高橋のために考え出した。

② 2008年、真相は今でもよくわからないが、高橋側からは全日本で代表を争うライバルのコーチも受けるのではやれないという言い方でわかれていた。しかし、高橋はこれまでの指導に感謝をし、モロゾフも高橋については批判をしていない。実は日本側のエージェント(これがどこの組織の誰をさすのか自分にはわからないが・・)の考え方とモロゾフの考え方が合わなかったとモロゾフは著書で言っていた。

③ そのご、グランプリファイナル・世界選手権・オリンピックなどで出会っても特に話もしていないようであるし、、モロゾフは高橋の試合を見ないようにしているのかという気配だった。(・・・あくまでも私感だが・・。)

④ 2012年3月の世界選手権の前にモロゾフから申し出があった。

⑤ 高橋選手は悩んだ。約2か月半考えて、ようやく最近になって決断したという。

⑥ 会見で語られた高橋の思い
c0067690_13391973.jpg

・高橋は「あと2年しかない(ソチ冬季)五輪に向けて力になってくれる。メダルに向けて同じ方向性でプラスになればいい」と話した。◆サンスポより引用
・すごく悩んだが、五輪に向けていいアドバイスをくれるんじゃないかと思い、組みました」と話した。。日刊スポーツより引用
・「悩んだが、ソチ五輪へ向けてより厳しい環境に身を置こうと思い決めた」と語った。朝日新聞より引用


⑥モロゾフの2008年コンビ解消についての言葉と、高橋選手への思い
 ◆2008年にコンビを解消したことについては、同席したモロゾフ氏は「(当時のことは)申し訳なかった。唯一、彼が取っていない五輪の金メダルを取らせたい」と話した。(共同)   サンスポより引用

 ◆モロゾフ氏は「大輔は、私の教え子の中で、もっともお気に入りの選手だった。大変申し訳ない形で別れたが、心残りがあった」と明かし、
「以前は偉大なスケーターの1人だったが、今は記憶に残る選手になった。
私も向上していかないと、とても太刀打ちできない」と高く評価した
日刊スポーツより引用

 ◆モロゾフ氏は「4年前のことは申し訳なく思っていた。彼はフィギュア史に残る選手。自分の全てを注いで、彼の五輪メダル獲得に協力したい」と話した。

⑦ どういう組み方なのか。長光コーチとは?
 チーム・高橋のアドバイザーとしてコーチの一員としてモロゾフを迎えるという。


3.私感
 ◆まず、高橋選手は長光コーチから離れるということは考えられない。これまで通り、長光コーチだけでよい。そこに振付やいろいろな面で協力してくれるスタッフが欲しいということで、他の選手がコーチをスパッと変えてしまうのとはタイプが違う。
 高橋選手は、どんな時にも泰然として迎え入れてくれて、ぶれない長光コーチのもとでずっとやっていく・・・そんな姿にファンの一人としても安心感を持っている。高橋選手は回るとき必ず目をつぶっているのでスピンの回転数がわからず、キスクラで長光先生にスピン足りてる?と聞いたり、見えない点数を先生に言ってもらったり、先生になら足が痛いと安心感からつぶやくこともできる。
 長光先生は状態が悪い時ほどしゃんとして見守ってくれて、調子が良くてメダルをもらってもそのくらいじゃまだ泣けないわよと励ましたりする。この先生とは高橋選手は絶対離れないよねと思う。
 今回もたとえ誰と一緒に手を組もうとも、この関係は揺るがないと思っていたが、その通りだった。

 ◆高橋の表情からはまたモロゾフと手を組む喜びと、今後の2年間を見据えて前へ前へ進もうとする気持ち、それをモロゾフに託してみようか悩んだその軌跡が見えてくるようだ。
 しかし、高橋は選手生命を脅かす大けがとその後の体が元に戻るまでの不安を乗り越えつつ世界選手権王者とオリンピック銅メダリストにまでなった人物だ。昨年の2011の世界選手権以来大事なことも自分で考えて自分で決めるようになってきている。 

 だから、今回の決心も高橋大輔がソチという最終点を見つめて決断したことなのだから見守っていきたい。モロゾフコーチとは不本意な別れ方で、それを乗り越えるのにも大変な時期があった。ようやく世界の中で独り立ちし、もう本人もぶれることなく邁進していこうというところなので、気持ちよく話せる関係に戻りたかったのかもしれない。

 ◆モロゾフ氏の方も、もうあの自信がなくて緊張感に負けたりしていた高橋大輔はもうここにはいないことを知るだろう。一個の人間として演技の最高点に向かうためにすべてをわすれて、恋愛さえ自分で禁じて打ち込もうとしている青年をまえにして、モロゾフ氏自身も覚悟して臨んでほしいものだ。
 大勢の弟子たちの中に最高峰の選手を入れることでチームのレベルアップは結果としてあるだろうが、それを望むのは違うように思う。

 離れていた期間のモロゾフ氏の指導を振り返ると一番の成績を残したのは安藤美姫の世界女王への指導であった。その他にはレオノワを特徴ある海賊の振り付けでその才能を開花させた。男子の方の振り付けはきらりとモロゾフらしさが垣間見えることがあったが、高橋の白鳥の湖やオペラ座の怪人などの作品を作ったときのような圧倒的な思い入れは感じられなかった。

 とくに曲を組み合わせるところにおいて、こんな組み方ってどうなのか。以前はもっと丁寧に作り込んでいっていたように思ったり、変に高橋の振り付けに似ているような違うような、そういえば高橋がシェイ・リーンに振付けてもらったころにモロゾフは他の男子選手にマンボを振付けている。その愛弟子の幻影を追ってしまっていたのか、モロゾフ自身の才能の枯渇なのか、どちらなのだろうと思わせるところもあった。
 なんだか、カメラの前では見ないような様子をしながらずっと気になっていたことが見えてくる。

 モロゾフが高橋に振付けたのは、モロゾフ自身も眩いほどにその才能を磨きだしたかのようなときであった。モロゾフが高橋に刺激を受けたのか、高橋がモロゾフの才能のおかげで磨かれたのか、あるいは二人の出会いが珠玉の作品を生み出したものなのか・・・。

 アドバイザーとしてのモロゾフを以前とは違う高橋大輔がよい距離間をもちつつ、ソチを目指してモチベーションを高めていくためによきアドバイスをもらう・・・大ちゃんの会見の通りになっていくのだろう。

 なお、状況が変わって、ローリー・ニコルの振り付けの線はなくなったようだ。
        振付、現在 FP・SPとも未定
            Exは① Sweat
               ② Tango ブエノスアイレスの春 ビアソラ 
               の2作がもうできていていずれも宮本賢二の振り付け

 これからどんなFP・SPが出てくるか楽しみで、人としても演技も風格が出てきた大ちゃんの選択で、新しいシーズンが始まっていく。
c0067690_10203415.jpg

                              ↑ 新シーズンEx 『Sweat』の最後の決め
Ex見ただけでもオフの間にも衰えるどころか素晴らしい演技を繰り返しているのを見ると、新シーズンがほんとに待ち遠しい。 
 周りの環境はこれからも変わるかもしれないが、
     高橋選手が日々前進することを楽しみ、生き生きと活動していかれますように。            
 

                                                       一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります   
                                               人気ブログランキングへ
                      

by miriyun | 2012-06-16 13:46 | Comments(9)
Commented by えるだーおばば at 2012-06-16 18:43 x
こんにちは、おばばです。

さすが、MIRIYUNさん。
情報の解説、なるほど詳細を知らなかったおばばは、納得。
ただ、何があったのか分からないままの、他の振り付け氏の演技を見てきて、おばばは、やはり、クラシックバレーの雰囲気を持つモロゾフ氏の振り付けが一番、好きでした。
カメレンゴ氏や宮本氏の振り付けは、メリハリが今一つで盛り上がりに欠け、あまり好きではなかった。
おばばは、彼がトリノオリンピックに出る為、コーチして貰っているとき、モロゾフ氏はインタビューで「吸収力がすごい、きっと世界で一流の選手になれますよ」と言ってました。
あの当時、あのような発言をしたのは、モロゾフ氏だけ。
おばばが、いずれ世界の頂点に立つと思った気持ちを代弁してくれたようで、内心嬉しかったですね。
いつか、モロゾフ氏に戻って欲しいと願ってましたが、ソチへの思いが繋がった今回の決断、おばばは喜んでおります。
Commented by じんじ at 2012-06-16 22:08 x
技術的にはモロゾフのアドバイスはもう必要ないと思う。カナダが大変巧みな処世術を発揮する国なので、優勝にはロシアの影の力がこの世界では必要なのかもしれない。アモディオも大ちゃんがしてきたようにダンス学校に入れられて二番煎じのよう。大ちゃんは独りでもやっていける。カメレンゴも宮本もその振り付けが世界的に受けたことを思うと演技で今更モロゾフの何が必要なのかよくわからないです。
Commented by at 2012-06-17 00:56 x
こんばんは。
ついに動き出しましたね。ソチオリンピックへ向けて。

ソチオリンピックという大舞台で、全てを出し切った最高の演技をしたいと願う大輔さんにとって、あの時 手から零れ落ちてしまったものを拾う・・・今回はきっとそれなんだ、と自分に言い聞かせていますw
やり切ったと言うためには、「心残り」の一つ一つをもクリアしていくのでしょうね。でも、モロゾフさんの様子をみると、彼はまだ過去のその時点にとどまった状態のような・・・。

コーチや振付ではなく、モロゾフさんへ与えられた役割が、アドバイザーであるということ。オリンピックシーズンではまた動きがあるかもしれないこととかいろいろ考えるとある意味絶妙なポジション。
モロゾフさんは、試されますね。まずは4年で大きく変わったその関係について、がつんと思い知らされるwことになるかも。
言葉より行動で、大輔さんの信頼をもう一度得てくださいね、モロゾフさん。本気の思いには、本気で応えて欲しい。

ただ、大輔さんの決断の全ての意味が示されるのは、ソチオリンピックでの演技なのかもしれないと、そう思っています。
Commented by miriyun at 2012-06-18 20:09
えるだーおばばさま、モロゾフ氏が高橋選手に注ぎ込んでいた情熱は当時の作品をみるとわかりますね。6年たってモロゾフ作品のロクサーヌを滑った高橋選手はいぜんよりさらにこの演技に生き生きしていましたし、モロゾフの影から抜け出るところまで成長したからやって見たのだろうと思いました。
もうかっての言われるがままの大輔氏ではないので、
純粋にいい演目を選び位いアドバイスを受けて進んで行って欲しいです。
Commented by at 2012-06-18 23:48 x
こんばんは。
熱血モロゾフさんの記事・・・楽しく読ませて頂きました。
ありがとうございましたw
今日、モロゾフと高橋選手のインタビューを読み、miriyunさんの記事を読み、なんだか心がすっきりしました。

英語が自由に話せたら、モロゾフさんと話がしたい、今なら話せる気がすると行っていた高橋選手。とたん、その機会が与えられるというのも偶然か必然か、興味深いところではありますけどw

とことん本音をぶつけ合い、いい作品をつくってほしい、今はそう思えます。なんだか楽しくなってきましたw
Commented by miriyun at 2012-06-19 07:51
じんじさん、高橋選手の技術、美しいスピンに、当たり前のように助走なしでとぶジャンプももう極めつつあり、さらに向上しようという意欲にあふれる彼にモロゾフは何を与えられるのだろう。
いま、大勢の人がそれを考えていることでしょう。
でも大輔氏自身もとに戻ることはできないだろうが振り付けだけならどうかと思っていたそうなので、モロゾフの振り付けもまた好きなのだろうと思いました。
スケート界においてへんな力に潰されないようなことにも力になってくれるのだろうかともおもったりもします。
アモディオ君の流れはやはり大ちゃん指導の幻影を追っているみたいなと思わされました。
Commented by miriyun at 2012-06-19 07:59
翠さん、高橋選手の精神がまるでCrisisの演技のように澄み切ってきているように感じています。
揺るぎない目標に向かってその澄み切った精神で向かうためにも、
ここでニコライ・モロゾフという競技人生での気になる一点を彼らしく明快なものにして行くように思いますね。
その澄み切った精神と技術の先にとてつもなく記憶に残る演技が待っているような気がします。
Commented by 履歴書 at 2012-12-11 13:09 x
とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
Commented by miriyun at 2012-12-12 01:34
履歴書さん、
コメントの記入ありがとうございました。


<< モロゾフの呪文か      夜明けの熱気球準備・・・熱気球(1) >>