2012年 05月 04日
オオデマリの白さ コデマリはよく庭木として見かけるが、おもわず見入ったのはオオデマリ。 色のない白さが際立つ花がある。まっ白なこの花、気持ちの良いほど、サラなる白、いったい何であろうとみればオオデマリ。 長谷観音の庭にはこの時期、藤から芍薬などいろいろな花が咲き乱れる。 *コデマリはこんな花↓ なので バラ科の落葉低木で、学名は Spiraea cantoniensis。英名は Reeves' spirea。 おしべめしべが目立つ小さくて白い花が20個くらい丸くてまりのようになって咲くので、コデマリという。 オオデマリはコデマリとは全く異なる植物でヤブテマリの変種で高さが2~3mになる。 最初撮影した色が緑に偏ったかと危ぶんだが、この花、実は咲き始めるときは薄い黄緑色で、開くとまっ白になる。そのためか、何やら緑がかって見える白なのだ。 おしべ・めしべが退化してしまった花なので、白いところばかりが目立つ。 花びらはコデマリのように薄くはなくやや厚みもあるしっかりした花びらでである。このオオデマリはめしべもないのだから実をつけない装飾花といわれる。花の大きさは10cmほどあり、これが6月だとアジサイの大きさにまけてしまうのだが、5月の庭先ではとても映えていて、その白さゆえのさわやかさを庭に与えていた。。 もう一つの白い花、調べても出てなかった花、これの名前が知りたい。 名前がないとすぐに忘れてしまうのでついつい知りたくなる。(ご存知のかたはおしえてくださいね) ◆花の名前◆ 早速、ソーニャの食べればご機嫌のソーニャさんが花の名前を教えてくださいました。 3枚の白い花びらのある花・・・オモダカということです。ありがとうございました。 感謝して追記させていただきます。 調べてみたら、なかなか面白い草だということが分かった。 オモダカは葉の形が基本的には矢じり型なのだが、生え初めに細長いのが出たり、 葉が細長いのでヘラオモダカという主かもしれないが、世界中にこの湿地植物は11属90種もあるというので、細かな名前までは追及しないでおこう。 食べるクワイはこれの中まで、食用栽培種である。また、サジオモダカという種は生薬として使われた。 普通の澤瀉(オモダカ)の葉は矢じり型であるので、勝ち草といわれ、縁起の良いものということで武将に好まれた。 家紋としては、徳川家康を生んだお大の方が出た水野家がオモダカ家紋をを用いている。 Wikipedia/水野氏の中の家紋( 作者Mukai氏 ) より引用 清和源氏の水野家は澤瀉に水をあらわした紋で、この家系だけが使える独占紋である 私感であるが、この家紋の下の二本の水をあらわしたのは、水野(水の)家だからこそのこだわりの家紋であったのだろうと思う。 その分家を含めてほとんどがオモダカの変形の家紋を用いている。他にも木下家関係・秀吉の子飼いの武将であった福島正則などもオモダカである。武将に人気のある植物で60種もの家紋が使われている。 また、歌舞伎界では初代市川猿之助が使ったのが、オモダカの家紋であり、それには理由があったという。猿之助の生家が副業として薬草の澤瀉(おもだか)を扱う薬屋を商なっていたので、家紋がオモダカだったのでる。 いや~、家紋の世界、面白すぎる。日本の家紋と西洋の家紋・・・・以前から気になりながら、ここは入っていくと他のことができなくなるくらいに嵌ってしまいそうなので、あえて避けてきている。 でも、一つの植物から、ぞろぞろといわれや歴史が出てくるところが何とも面白い! ところで、オモダカは雌雄別の花で、上の写真のオモダカの花は中央が緑の丸になっている。これは雌花で、雄花は中央に普通におしべがある。水の中に涼しげにすくっと立つ姿は水生植物の中でもとくにすっきりときれいなものであるし、葉の形状からも武将に好まれたということは、武士の都、鎌倉にふさわしい植物であった。 ↑ 一日一回、ポチッと応援していただけると励みにもなります
by miriyun
| 2012-05-04 13:28
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Comments(6)
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petapeta_adeliae at 2012-05-04 17:47
オオテマリ、コテマリ共に可愛い花で好きです。
コテマリは花でも扱うようになりましたが、オオテマリ最後に 見たのはいつのことかしら?? 三枚の花びらの花は"オモダカ"だと思います。
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tsurukame_ko at 2012-05-04 20:10
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miriyun at 2012-05-05 07:59
ソーニャさん、
早速に花の名前をありがとうございました。 オモダカ・・・なるほど、これがオモダカですか。 オモダカは家紋名や歌舞伎の世界で澤瀉屋という屋号で出てきますが、花を見たのははじめてでした。 本文に追記させてもらいますね。
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miriyun at 2012-05-05 08:00
小手毬の八重を去年見つけました。
オモダカは歌舞伎役者の家紋でしか見た事が無かったので、初御目見えです。 大手鞠は樹形が無骨なので活け難い花材です。 花撮りの散歩をしようと計画して居ると雨と言う事が多くて、困ります。
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miriyun at 2012-05-10 07:32
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