コウホネ・・・アラビア語源の植物

 茶室前の池に
佐竹氏の居城、久保田城、現在は千秋公園になっているが、その中に宣庵(せんあん)と呼ばれる茶室があった。戦国大名と茶室、興味あるところだが、きょうのテーマはその茶室の前に池があり、そこにびっしりと生えた植物である。
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 サトイモのようにややとがった葉が池から4~50cmでている。雨模様で、色彩の薄い城址を廻っていたのだが、雨にぬれつつ、その緑つややかな様にしばしそこにとどまった。
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 そして、水面に近いところに黄色の花が咲いているのを見つける。派手なわけでも大きいわけでもないが、みずみずしい黄色の花が気になった。
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ほっこりとかわいらしく、今まさに開こうとしている。
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外側の花びらに見えるのは実はがくである。内側の細い花びらは徐々に外側に向けて反っていく。
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そして完全に咲ききると、 中心部には、なんと蓮の花の中央部と似ている突起部分がある。

しかし、何という花なのだろう。

 たいへん気になって、城を2時間ほどかけてみた後、佐竹史料館で茶室の池の植物の名を伺った。すると、職員の皆さんで開館時間が終わったにもかかわらず、調べてくださり、コウホネという名がわかる。
 何とありがたいことだろう。雨模様の残念な天候の中を城を廻ってきたのだが、帰りはとても明るい気分になっていた。昨年同様、ここは何と気持ちよく見させていただいたり質問したりできるところだろう。 

コウホネとその薬効
 植物の分布としては日本と北半球の温帯を中心に20種ほどが知られ、日本では北海道から九州まで、小川や沼地などで見られる多年草。
最初、地下茎が杯緑の根茎だが、折ると白色で骨のように見えるから河骨といわれ、それが今日のよび方コウホネになった。
      学名 Nuphar japonicum
右は日本だが、左の語句はنيلوفر からきている。
これは、スイレンという意味であり、たしかにスイレンの仲間なので直訳すると日本的スイレンとでもいおうか。何と学名にアラビア語が使われているとは・・・・。
 また、大事な役割があり夏から秋に採取したコウホネの根茎を乾燥したものが、生薬で川骨(せんこつ)という。止血・強壮・打撲の薬として知られている。

☆ ひょんなところから、夏の風物詩にアラビアとの関係を見た。
中世において、天文学・科学・数学・医学・薬草学が最も発達したのはイスラームの地であり、そのため、アラビア語語源の言葉はそういった分野で色濃く残っているのだ。

 

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by miriyun | 2009-08-03 04:25 | Comments(8)
Commented by Iris at 2009-08-03 17:14 x
水の中に群生している写真を見て、もしやスイレンの仲間?と思いました。
雨水に打たれた姿がきれいですね!

(名前変わりました)
Commented by yumiyane at 2009-08-03 23:12
コウホネ、どこかで聞いたことがある花の名前だなあ、って思って考えました。思い出したのが、私の友人が書いているブログで、彼女の誕生日の花を探したら、それがコウホネだったんだそうです。
・・・8月6日コウホネ 花言葉は[崇高」・・・それでそれがどんな花かネットで探して、納得したんだそうですよ。久保田城の池ですね。教えてあげます、きっと喜びますよ。秋田なんですね。
Commented by miriyun at 2009-08-04 23:13
Irisさん、雨の中の葉や花は思ったよりも惹かれる色をしていました。これだけ群生しているのも珍しいかもしれません。
 ステキなお名前になりましたね!
Commented by miriyun at 2009-08-04 23:21
yumiyaneさん、花言葉が崇高とは!
お城の中にも合うようなイメージなんですね。お友達にも喜んでいただければ撮った甲斐もあるというものです。
 花(のように見えて実際はがくなんですが)は冴えた黄色で濃緑色の葉の間で目立ちますし、茎も太くてきりっとした姿です。
 名前は覚えにくいのですが、印象深い花です。
Commented by 山橋 at 2010-11-23 12:34 x
学校の発表用にお写真を使用させてください.
Commented by miriyun at 2010-11-23 12:45
山橋さん、ようこそ。
学校での発表にお役にたつならぼどうぞお使いください。その際、出展は「写真でイスラーム」と入れておいてください。
 もしよろしければ、小・中・高・大・専門学校などの種別とどんな写真でどういう発表をされるのか書いてくださるとうれしいですし、お手伝いできることもあるかもしれません。質問もどうぞ!
Commented by 山橋 at 2010-11-25 12:48 x
大学の薬用植物の講義の発表です.学名の由来など参考にさせていただきました.ありがとうございます.
Commented by miriyun at 2010-11-26 07:40
山橋さん、
コウホネのことをお調べだったのですね。
学名はラテン語のはずですので、これはおそらくラテン語ですが、アラビア語では示した文字で表してほぼ同じ発音ですので、語源はアラビアであろう---という程度にお考えください。出典まで見たわけではないので、あとはラテン語辞書等でご確認いただければと思います。


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