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2009年 05月 24日

マレーシアのブルーモスク

 クアラルンプールの南西25kmに位置するスランゴール州の州都シャー・アラム。ここに一般にブルー・モスクと呼ばれるモスクがある。

1.スルタン・サラフッディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク
Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah Mosque 


 正式名は長いのだが、この名前はこのスランゴール州を治めていたスルタンの名前である。マレーシアでは9つの州のスルタンが5年づつ、持ち回りでマレーシアの国王を勤めるしくみである。連合王国らしい解決方法である。

 ところで、スランゴールのスルタン・サラフッディンは1999~2001年にかけて2年半国王をつとめた人物である。その国王としての正式名は、モスクの名よりももっと長く、
Almarhum Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah Alhaj Ibni Almarhum Sultan Hisamuddin Alam Shah Alhajという。
マレーシアのブルーモスク_c0067690_17302686.jpg

 このような巨大なモスクを国王になってから、国の要のモスクとしようとしたのかとも思った。

マレーシアのブルーモスク_c0067690_18251746.jpg

 しかし、ドームの側面の、バスマラにはヒジュラ歴で1407年とあり、その横には西暦での1985年表記もあった。そして完成は1988年ということなので、州のスルタンであった時代につくらせたということだ。どうもマレーシアではそれぞれの州ごとにかなり特徴ある立派なモスクを建造しているようだ。

2.二つのブルー・モスク
 このモスクのドームとミナレットは白と青で統一している。装飾は青のパネル青い文字の焼き付けられたカリグラフィーパネルだけである。このような外装からブルー・モスクといわれる。

 トルコのスルタン・アフメット・ジャーミィも、ブルー・モスクである。しかし、外壁はトルコのジャーミィは地味で、決して青ではない。実は、青を中心とした華麗な草木文様のタイルが素晴らしく、その内装からブルーモスクと呼ばれるのだ。

 二つのブルーモスクは異なる観点からそう呼ばれているのだった。

☆ヨルダンの新しいモスクもたしかブルー・モスク・・・このブルーは外壁の青だろうか。確か淡い色だったと思うが・・・。青はモスクではとくに使われる色であり、世界にはもっとブルー・モスクと呼ばれる建築があるかもしれない。

3.世界4位?!


マレーシアのブルーモスク_c0067690_17253237.jpg

 4隅にミナレットをもつ正方形タイプのモスクである。正面からは全体像が見えるらしいが、周辺部は南国らしくヤシの木がびっしりと生えている。
 正面から見ていないことと、周辺を歩いて見て回らなかったため、いまひとつ大きさが実感できないでいるが、世界有数の大きさを誇るモスクである。
 ガイドブックには世界4位とある。(今現在もそうであるかどうかはわからない。何分産油国は大きな建造物を次々と作っているので、いつの間にか追い抜いている可能性もある。)


マレーシアのブルーモスク_c0067690_1731240.jpg

ミナレットの高さが142.3mということで、桁違いの大きさだが、全体が大きいので、その桁違いな高さも実感できない。一つ感じたのは、この塔に登るための、通常なら螺旋階段があるはずであるが、桁外れの高さにはエレベーターでも取り付けないと果てしなくらせん階段を上ることになるのではないか・・・と、人ごとながらそんな心配をしながら見ていた。
 
マレーシアのブルーモスク_c0067690_17314226.jpg

礼拝堂以外の回廊は見学できる。真っ白な回廊が続く。
マレーシアのブルーモスク_c0067690_17322538.jpg

 雨が降ったり、日が差したりで、雲が動きどおしのときであったが、真っ青な空の下でのブルーモスクを今一度見たいものだ。

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by miriyun | 2009-05-24 18:17 | マレーシア | Comments(8)
Commented by HisayoL at 2009-05-24 18:24
トルコのブルーモスクはブルーじゃないってよくムスリムコメディアンのネタのされていますがこのモスクは本当のブルーモスクですね。
いつか日本に一時帰国する際にマレーシアのモスクめぐりしてみたいです。Insha-allah
Commented by Joe at 2009-05-25 00:46 x
以前から気になっていたのですが、なぜ、モスクの形は煙突のように細長いのでしょうか。
それにしても空によく栄えてきれいですね。
Commented by miriyun at 2009-05-25 02:06
HisayoLさん、そうなんですか。やはり地元でもブルーでないね!といっているんですね。はじめてみたとき、なぜっ?と疑問に思ったことを覚えています。もっともブルーモスクという言い方は欧米人が言ったものなのかもしれませんね。
 内装の味わいはトルコのジャーミィが多彩な展開がなされています。ただ外装の青の色はたしかにこちらのほうがくっきりとしています。
Commented by miriyun at 2009-05-25 02:14
ジョーさん、教会のように大きな鐘をつるして鳴らすというようなこともないので、アザーン(礼拝の呼びかけ)を行なう人が周知するために高い塔があればいいということでだんだんほそくたかくなったようです。
 歴史上は太い塔もあれば、段々細くなっていくものとかいろいろな形があるのです。用途としてはほんとうは細い塔が一つあればいいのですが、たくさんの塔を持つ場合もあります。
Commented by ぺいとん at 2009-05-25 15:48 x
わお~いいですね~~
やはりマレーシアのモスクは素敵です!
ちょっと気分が落ち込んでいたので布団をかぶってアザーン時計を鳴らして携帯からコメント入れれば
蒸し暑くて本当にマレーシアにいるみたいで落ち着きました。
miriyunさんにもモスクにも力をいただきました。
ありがとうございます!
Commented by yumiyane at 2009-05-26 13:18
miriyunさんのこれらの写真を見て、私はマレーシアについて何にも知らない、ということをまざまざと知らされました。
モスクとミナレットを見れば、ああこれは中近東の写真ね、ぐらいにしか思わなかった。アジアの国にもこんな立派なモスクが作られているんですね。なんて、miriyunさんから見れば甚だしい認識不足ですね。
Commented by miriyun at 2009-05-27 06:05
ぺいとんさん、マレーシアのモスク、想像以上に大きい規模で、色がくっきりしていて驚きました。
建築家はどういう人なのか気になりました。
 よろこんでいただけてよかったです~♪
 
Commented by miriyun at 2009-05-27 06:10
いえいえ、 yumiyaneさん!
私も、東南アジアのイスラム圏には初めて訪問したので、その建築の壮大さには驚いている次第です。
 同じモスクと呼ばれていても、その建築の違いは大きいなと驚いています。


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